新春にあたって

組合長阿寒農業協同組合
代表理事組合長
小瀬 泰

新年あけましておめでとうございます。
 組合員の皆様も家族ともども健やかに新しい年を迎えられた事とお慶び申し上げます。

 さて、平成25年を振り返ってみますと春先の寒い気温で心配されておりましたが、なんとか一番牧草の収穫は終わりました。
 しかし、二番牧草の収穫期には長雨続きで大変な苦労をした訳ですが、デントコーンが、18号台風で一部倒伏がみられた為、昨年の失敗から、ちょっと早めでしたがコーンの刈取に専念し、それから二番草の収穫となった訳でしたが、苦労した酪農家も多かったと思います。

 乳価交渉で補給金も13円となり、乳業メーカーとの交渉でも飲用は10月より10円高となり、年間トータルの平均では70銭程度のアップとなった訳でありますが、乳量に於いては離農戸数が多く乳牛頭数の減少もあって、なかなか前年以上の数字が出ていないというのが現状であります。
 全道で200戸以上の搾乳農家の減少は非常に大きく、後継者難やTPPなど将来に対する酪農界の不安が、そうなっているのかもしれませんが、私達農協にとっても苦慮しているところであります。
 しかし、人間生きて行く上では必ず不安や心配はつきもので、安心出来ることはないと思います。
 それによって、緊張感も生まれ、それぞれ思考錯誤の中で成長していくものだと考えます。

 日本の人口は減っておりますが、世界の人口は増えてきておりますし、医療技術が発達してきたり、新薬が開発されてくると人口増加率がさらに多くなってきます。
 その結果、食糧難は必ず近い将来に来ます。
 新興国の人々は一度贅沢をするとその味を忘れられなくなり、それを求めようとします。
 多くの日本人は日本の食文化を覚えておりますから、一時的に輸入に頼っても、それに不安を抱き、日本のものを求めますので国内の食料生産は絶対に必要であり、TPPなどの不安は持ってはなりません。
 今が踏ん張り所といっていいのではないでしょうか!!

 野菜農家にとっても昨年度の価格125%高でよかったと思いますが、異常気象の影響で何時、自分達の身にかかってくるかもわかりませんが、今後、きちっとそれに備える準備が必要でしょう。

 新しい年を迎えて今年一年、農業界にとって組合員の皆様が良い年であります様に祈ってご挨拶といたします。

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