普及センターコーナー

釧路におけるイネ科牧草の成分的特徴と活用について
 
 近年、植生改善に関する取り組みが各地で行われています。
 普及センターでは、牧草展示圃を四年前に設置し、草種や品種の特徴を継続的に調査、検討してきました。(写真1)

写真1

 本年、6月24日に刈取りのサンプルを分析した結果、草種毎の特徴が明らかになりました。
 その中から特徴的な項目と今後の活用について紹介します。

1.展示圃調査結果より

①蛋白質含量について
 グラフに示した六草種のうち一番高いのは、ペレニアルライグラス(略号PR)で、続いてトールフェスク(略号TF)、メドーフォックステール(略号MFT)、チモシー(略号TY)、リードカナリーグラス(略号RCG)、オーチャードグラス(略号OG)でした。
 最高と最低で約2倍の違いがありました。
 チモシーは、出穂期の6月24日刈取り時は12%程度になっていました。(図1)

図1

②繊維含量について
 飼料中の総繊維を表す中性デタージェント繊維(NDF)もペレニアルライグラスが一番少なく、近年強害雑草として問題になっているメドーフォックステールは72%と一番高い結果となりました。
 目標値は60%以下です。
 高くなると摂取量が減少します。
 サイレージ全体のNDFを下げるには、NDFの低いイネ科草の活用、刈取り時期の検討や、マメ科草との混播が必要になります。
 チモシー早生品種出穂期頃にはNDFが高めになっているのが実態です。(図2)

図2

2.今後の対応について

 今年6月12日に釧路市音別町のオーチャードグラス、ペレニアルライグラス、シロクローバ混播草地から採取したサンプルを分析しました。
 その結果、NDFは55%と低く蛋白は12%となっていました。
 飼料設計で試算してみるとNDFが低いことで、サイレージ摂取量が10kg高まることが分かりました。(表1)

表1

 農場の刈取り時期や回数に制約はありますが、自給飼料の活用に向けた改善でより良い草づくりをめざしましょう。
 普及センターへお問い合わせください。

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